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straysheepのなにか好きなもの

フィギュアスケートと読書と映画と雑貨といろいろ、について

たったひとつの小さな嘘 ケイト・モートン『リヴァトン館』

『忘れられた花園』『秘密』のケイト・モートンのデビュー作。

上の2作品がすごーく面白かったので、デビュー作も読みたいと思ってました!

 

リヴァトン館

リヴァトン館

 

98歳で老人施設で暮らすグレイスの元に、ある女性映画監督があらわれ、『リヴァトン館』で起きた悲劇的な時間を映画化するので、生き証人であるグレイスにインタビューを申し出る。

グレイスは第一次世界大戦が始まろうとしている英国のお屋敷で、メイドとして働かことになった当時を回想してゆくというお話で、主人公の独白と過去の出来事が飛交う。

カズオ・イシグロ日の名残り』のように階級社会をなんの疑問もなく、ご主人様への奉公にプライドをもっていた執事や侍女が登場するところも興味深い。

リヴァトン館には美しい姉妹、ハンナとエメリン、とその兄デイビットがあり、グレイスはいつも3人に憧れていた。

あるとき、兄が友人のロビー・ハンターを屋敷に連れて来て、ロビーが銃で自殺するという事件の真相をグレイスが知っているようで、それが最後の最後にわかること。

そこを読んでいて衝撃を受けてしまった!

グレイスが語り手だけれど、ヒロインは家族の姉妹の姉、ハンナ。美しく理知的で、生まれてくる時代がもう少し遅かったら。

ある小さな、悪気のない嘘がハンナの人生を壊してしまう…

とても衝撃を受けて面白かったんだけれど、途中中だるみがあり、ある素敵な偶然をうまく使えていないエピソードとなっていて、残念。