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straysheepのなにか好きなもの

フィギュアスケートと読書と映画と雑貨といろいろ、について

上手に生きてゆくためには切り捨てるしかない 河野 裕 「その白さえ嘘だとしても」

読書感想
夏頃話題になっていた『いなくなれ、群青』の続編、『その白さえ嘘だとしても』を読みました。

その白さえ嘘だとしても (新潮文庫nex)

その白さえ嘘だとしても (新潮文庫nex)


『いなくなれ、群青』の感想はこちら。

相変わらずの青さ。 
私も高校生くらいの時は、これほどに青々としていたのかしら、、、
そうだとしたら、ギャー!って悲鳴をあげたくなる。

階段島もクリスマス。
相変わらずの、とかいたけれど、ライフラインであるインターネット通販が使えなくなってしまった!というところから物語は始まる。

階段島の七不思議が広まり、インターネット通販が使えないのはハッカーが紛れ込んでいるため、というわけで真辺由宇はハッカーを追う!
もちろん、七草くんを巻き込んで。
さらに、ある少女のバイオリンの弦が切れたことからみんな大奔走!

聖夜に繰り広げられるドタバタが楽しかった。
「魔女」の正体もわかったし。
でも、本当かなぁ?
続きが気になる、、、

それにしても。
佐々岡にしろ水口にしろ、現実世界では不要となって捨てられた(もしくは自ら切り捨てた)自分の部分が階段島にいるという設定のはず。
読んでいると、彼らの長所だと思われる部分も切り捨てられちゃっている気がする。

例えば、佐々岡。
彼が切り捨てた部分は、もしや「ヒーローなれる。この物語の主人公は自分だ」と信じていた部分ではないのか。
だとすれば、悲しすぎる。
そんな部分があっては、現実世界では上手にやってゆけなくなったということ?
自意識過剰で自分自身に自信満々なひと、って想像すると確かにウザいから周囲に嫌われ、自分自身の欠点の修正にかかった、と考えると納得しちゃうけど。

この物語の終着はどうなるのだろう。
捨てられた自分、精神的な成長はないというこの世界で、折り合いをつけて元の自分に受け入れられるのが最後なのか、、、